「費用が高い退職代行なんて勿体無い」と思っていませんか?
ここ数年で広がった退職代行サービス。ぼくも人材紹介の仕事をしているので、実際に退職代行を使って離職する方の話を聞くこともあります。ぼくが知っているだけで4件ですね。
退職代行は、サービスにもよりますが費用は2~5万ほど必要。いくら辞めたいからといっても、退職するだけに代行は要らないのでは?という考えがありました。
ですが、退職代行を使うことで、逆に費用を浮かすどころか、多くのお金を手にする人がいることを知りました。
ぼくも実際に退職代行サービス利用者から聞いたのですが、使ったほうが得する道が普通にあるんですよ。その方法とは以下のような用途を含めて、代行依頼をすることです。
- 未払いの残業代や賃金、未消化の有給を請求する
- 病気理由ならすぐに失業保険がもらえる
こういった用途に使うのなら、退職代行サービスに支払いつつも、さらに自分のところにお金が戻ってくるわけです。なかなか賢い使い方だなと思ったので、利用した方から伺った話をまとめておきます。
人材営業マンが見た4事例【退職代行は必ずしも高いとは言えない】
「退職代行は高い」という感覚だったのですが・・。実際に利用された方に聞いていると、必ずしも高いとは言えない背景がありました。
※ぼくの勤務する人材紹介会社にきた方から直接聞いた話なので、個人の特定を避けるため具体的な出来事は伏せます。
サビ残などの未払い賃金と、有給消化を含めて代理交渉した30代男性
「自分で辞められるから退職代行なんて要らない」という方でも、多くの方ができていないのがこれです。自分で辞める方は当たり前として、過去に辞めた会社からサビ残や、有給をしっかり請求できていますか?
おそらく、誰しもがきっちり取れているとは言えないはず。実際にぼくも過去に辞めた会社で、サビ残だけさせられて支払いがなかったり、有給も言い出せずに未消化で離職・・というパターンはありました。
こういった本来支払われるべきお金を、退職代行サービスなら弁護士が入るので、しっかりと請求することができるんですね。
請求していたのは30代男性で、未払い賃金をもらい、辞める際は有給取得で会社に行かずに35万ほど回収したそうです。
確かに、自分から未払い賃金や有給の話を言えないなら、逆に退職代行を使ったほうが得します。この交渉事に強い面が、退職代行の支持される部分でもあるんですよね。
ぼくもお金のことは言いにくい性格なので、使う人の気持ちはよくわかります(苦笑)
退職後にスムーズに離職票を貰うために使った30代男性
退職の意向を伝えるのはカンタンでも、その後に離職票などをもらうまで会社との付き合いはどうしても残ります。
別にサクサクっとお互いに別れを告げて、離職票の発行までスムーズに行けば問題ないんですが・・。わざと離職票発行を遅らせる嫌がらせや、辞めた人間に冷たくする会社では離職票がなかなかでないことがあります。
ぼくも人材業で働いていると分かるのですが、転職先を決めたのに前の会社がなかなか辞めさせてくれないとか。離職票が出ないので新しい会社への入社予定日をずらして欲しいと迫られたりしたこともあるので。人材会社も困るんですよねこういう時(汗)
ちなみにこの男性は、代行サービスに申し込んでから1日も会社に行かずに辞めています。まさに代行してもらい、即日離職までやってのけたという話。
うつ病で働ける状態になく即離職&失業保険を手にした20代男性
病気を理由に会社を辞めるなら、離職票が出たらすぐに失業保険をもらえます。具体的には、離職票と通っている病院の医師に「病気による離職」を診断してもらい書いてもらう必要がありますが。
で、本題なのですが、すぐに失業保険が出る=退職代行の費用に充てるという目処になるんですね。自己都合の退職であっても、病気理由ならすぐに失業手当が出るわけなので。
うつ病などの方に多いのですが、すでにメンタルボロボロで会社に退職を伝えに行くのも厳しい方など、代行サービスで即離職もありです。
これは20代の男性だったのですが、うつ病から再就職にぼくの人材会社に来た際に教えてもらいました。うつ療養中でも、毎月失業保険が出ますからね。療養期間にお金も出るし、そこから支払えばお釣りもでるという話。
退職の意向を拒否し、損害賠償をチラつかされた40代男性
辞めることを告げると、引き留められて辞めさせない会社もあります。しかもハードなケースになると、この40代男性のように損害賠償で訴えると言われることも。
15年ほど勤めていた会社で、現場責任者を任されていた方。ただ、会社の業績が傾き、サビ残が続いたり無茶な仕事を振られるようになったり。
そういった中で人が辞めていったので、現場を回せる重要人物だったため辞めることを渋られていたのです。そういう人材に抜けられると会社はさらに傾くので、現場放棄とみなして会社へのダメージを含めた損害倍書をすると脅されていました。
いやいや、そんなのハッタリだし、仮に訴えられても大丈夫ですって話なのですが・・。ただ、ここの社長がおかしな人間で、そういう裁判ごとも平気で起こすタイプ。過去にも同じことをやっていたことを見ていたから心配になったようです。
男性からすると「負けるわけがないけど、裁判にされたら面倒」というのはわかります。その間を取り持ってもらう意味でも、弁護士が介在する退職サービスで決着をつけたという話。
案の定、退職代行のスタッフに当たり散らしたそうで、外部の人にこれなのだから、男性もサービス利用して正解だったなと聞いていて思いましたね。
退職代行を利用して損する人・得する人
ここまでの話から、退職代行を利用することで、損する人・得する人がでることがわかります。
【損する人】
- ただ自分から退職を言い出すのが面倒な人
- 退職代行の費用に価値を感じられない人
退職代行サービスをむやみやたらに使うのは、個人的にはおすすめしません。やはりお金が発生するので、ぼくとしても自分から言い出してハッキリ辞めたほうがいいという答えになるためです。
自分から言い出すのは誰でも面倒ですし、さらに費用が高いと思うならなおさら。ひとまず、辞めたい旨を伝えて、よっぽど辞めにくくなったら再検討するくらいで良いと思いますね。まずは自分で辞める。言い出す勇気をまずしっかり持ちましょう。
【得する人】
- 未払い賃金や、有給消化ができない人
- 病気理由など離職後の失業保険をスムーズに受けたい人
- 会社を辞めることで圧力をかけられて動けない人
得するのは、いわゆる会社の動き次第で、利用者のお金も動くパターンでしょうね。例えばサビ残など未払い賃金があったり、有給権利の行使に弁護士を通したい方には有利になります。
その他にも、離職後に失業保険をすぐに取れるケースですよね。病気理由なら、個人都合でもすぐにお金になるので、1日でも早く辞めたほうが楽になれます。これも代行の意味では大きいパターン。
会社の圧力にどうしても勝てない方なども、お金のチカラで解決せざるを得ないときはありかと思います。労働局が間に入るには業務外で、彼らもクレームは受けてくれるのですが・・解決はなかなかなので。
自分は頑張ってサビ残したのにお金になってない!有給消化もさせてもらえない!という本来もらえるお金が大きい方ほど、退職代行を頼ってみると割に合うという話でした。
おすすめ退職代行サービス3つ
おすすめの退職代行サービスをまとめました。実際に、ぼくの勤めている人材会社にやってきたスタッフさんが利用していたサービスを紹介しています。
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退職代行サービス「辞め恥」
・有給取得&失業保険サポート
・24時間対応(※問い合わせが多い場合は随時回答)
逃げ恥をパロってますが、しっかりと退職させてくれるサービスです。ぼくの勤め先の人材会社にやってきた方の中に2名利用者がいたので推しています。
LINEで相談して、特に混雑がなければ即対応してくれるのも嬉しいところ。ここを利用された2名の方はしっかり有給も確保して辞められていましたね。公式に掲げられている話の通りです。
相談も無料なので、実際に相談してみて思うような成果を期待できそうなら依頼されてみるといいですよ。料金的にも期間限定ではあるものの29,800円と平均価格ですね。
「辞めるは恥だが役に立つ」に相談する -
ニコイチ
・弁護士監修ではあるが27,000円と安い
・創業14年のノウハウがある安定感
こちらもうちの人材会社に登録された方に、おひとり利用者がいました。ぼくは知らなかったのですが、退職代行が話題になる前からやっていて14年の実績があるみたいですね。
料金も27,000円と少し安めなので特に問題がないと言えます。ちなみに、退職後の就職サポートも行っていて、仕事がなくなっても紹介してもらえる強みもあります。
もちろん弁護士の指導による退職代行なので、トラブル等に巻き込まれることもないのでご安心を。
「退職代行ニコイチ」に相談する -
男の退職代行
・バイト&パートなら19,800円
・JRAA(日本退職代行協会)から「特級認定」を受けている
こちらは、バイトやパートでの雇用状態にある方におすすめです。理由としては、19,800円で済むという経済的なメリットですね。わざわざ高い費用を払いたくない非正規の方向けです。
退職代行協会の認定を受けているため、メディア等に出演する機会が多くなっているのも安心できるポイント。ちなみに、ここも1名ですが利用された方を知っています。
特に問題もなく、その方も非正規の方だったため割安に済んだとのこと。正社員のケースでは29,800円と平均的なので、どちらにしても相場での取り組みがなされています
「男の退職代行」に相談する