「正社員になれない」と嘆いている中卒の方に、何が足りないのかという話を書いてみます。ちょうどウチの派遣事業所も、春を迎えて多くの人が就職をしていきました。
しかし、2名ほどの30代中卒フリーターの方の就職先がまだ決まっていない状況もあります。こういう話をすると
- 中卒フリーターが就職するのは不利か・・
- 学歴が無いとフリーターが長引く
こう思う人も出てくるんですね。ぼくも派遣営業マンなので、お顔合わせに企業さんの元にお連れする際に言われたりするんですよ。
「自分は30代中卒なので学歴的に厳しいですかね?」とか。
いえいえとんでもないです。学歴はあくまで採用基準の一部。重視する企業もいれば、別に中卒だろうと構わないという会社は多くあります。
ただ、だからと言って「安心して就活してください」と言いたいわけではありません。中卒フリーターの方にありがちな足りない物を、今回はまとめてみました。
派遣営業マンだから分かる!中卒フリーターに足りない物3つ
ぼく自身、派遣会社に就職して多くの方の就労支援をさせて頂きました。そういった中で、学歴に応じて就活に足りない物は確かにあると実感しています。
学歴だけで判断してはいけませんが、理由もセットで述べられます。読んで頂ければ、当てはまることが浮かぶ方もいるはず。
かつてはぼく自身も高卒でバイトから社会に出たので、彼らの事がよく分かります。
「就活の基本的マナー」が分かっていない
これは仕方がないのかもしれませんが、中卒フリーターの方の中には「就活のマナー」が分かっていない方がいます。
中卒だからというよりも、就労支援に力を入れてもらったかどうかに差が出ていると判断しています。
大卒なら就職支援セミナーや、ブースを回るイベントが多くありますから自然と学ぶ機会が増えますよね。これは言うまでも無いですが、テレビなどでも話題になります。
次にぼくみたいな高卒の方ですが、ここに来るとだいぶ就職支援を受けているかどうか差が分かれるんですよね。ぼくも何とか通信制の高校で先生に助けてもらっての今がある程度。
当時はとりあえず就職のためやっつけで仕上げて就活しました。
正直、大勢で就職セミナーなどを受けた人よりは全く知識が無い状態で社会に出たとも言えます。言葉遣いや、経歴書など最低限のことを学校で教わっただけなので・・。
そして中卒の方ですが、当然ながら最初の段階で学ぶことに限度があるんですね。
15歳で学校を出るわけなので、大人のマナーを聞いてもちんぷんかんぷんだったりします。理屈は分かっても、理解できるのはまだ先だったり。
そのまま社会にフリーターとして出た人などは、仕事も同じことの繰り返しなのでマナーを教わる事も少なくなります。(先輩に敬語とかそういうのは学びますけどね)
バイトを変える程度なら、私服で面接に行ったり履歴書もテキトーで済むことも多いはず。
こういう過程から、中卒フリーターだと就職のために有利になる支援を受けていないというケースに該当している可能性がなきにしもあらず。
ウチの派遣事業所に来る30代フリーターの方でも、中卒だったりすると基本マナーが抜けているところを見たりするので。
こういった方は、一度でも就職のための基本マナーを学ぶといいです。確実に変わるので、正社員に向けていいスタートが切れますよ。
学歴が無いなら、資格が必要になることも
大半の仕事には資格が無くても採用されるのですが、どうしても中卒の方だと資格が必要になることもあります。
ぼくも高卒だったので、あまり偉そうには言えないんですけどね。履歴書に書く事も少なく、今ひとつ学んだ事が主張できないところがありました。
介護などヘルパー資格を取ったりしたのも、高卒以外の何かを見せたかったからです。(もちろん働きたい前提ですよ)
派遣に来られて正社員を目指す中卒の方の中には、トラック運転の免許を取ったりする方もいます。進む道に何が必要かは調べた方が良いです。
そういった資格の中でも、最低限は持っておいた方が良い資格を挙げておきます。
運転免許証
「どこでも使える資格」というと、これになります。色んなところで中卒者におすすめの資格は書かれているんですけどね。
正直なところ、興味が無いのに一括りに「中卒だから」という理由で色んな資格を勧めるのは人材派遣の社員として言わせてもらうと意味がありません。
資格とは「個人的に興味を持って、欲しいと思った時に取るもの」だと思うからです。
その中で運転免許なのは、どういった仕事になっても活用できる場が増えるから。人によっては免許が無いという中卒の方もいますが、持っておいて損はありません。
ぼくもそうですが、営業職になれば運転して出かけることもありますし、介護などの現場でも使う事はふつうにあります。
これにプラスして、もし興味があるならその分野の触りになる資格を取るといいですよ。難しいのはいきなり取る必要はありません。
ぼくならヘルパー資格だったみたいに簡単な物を摂りましょう。いわば資格は「その業種に興味がある」というアプローチにも使えます。
本気度や真剣みを伝える手段になるので、参考に取得を考えると良いかもしれません。
フリーター時代から、正社員を視野にした話を進める
最後ですが、フリーターとして働いている場所で正社員に昇格してもらうよう話をしておいた方が良いです。
中卒という不利を受ける場合、働いている姿を見せた上で評価を受けた方が早くなります。正社員にそのままなれる方が、働き手側としても助かりますからね。
入職前に「バイトで採用する」と言われるかと思うんですが、ゆくゆくは正社員にして欲しいと気持ちは伝えた方が良いでしょう。
派遣会社などは、最初は非正規のお試しで始まるので仕組み的にフリーター ➡ 正社員なんですね。
ただ、最初の契約をしっかり詰めるよう我々派遣事業所も働きかけます。
そうでなければ、「ウチを通してバイトをして下さいね」というだけになりかねないですから。
派遣事業所も、労働者の方もお互いがハッピーになるための契約を結ぶ。これが重要。
各個人で契約してバイトを始める人もいると思いますが、なあなあで流されてフリーターを続けるのはキケンです。
フリーター志願者ならいいんですが、「正社員になりたいのに5年くらいバイトだった」と相談に来られる方もいます。こういう時のために、正社員の意向を最初に伝える必要があるんです。
もし言えないなら、人材サービスを使った方が良い
ちなみに、じぶんで正社員に進められないという方は人材サービスを頼るなど工夫すべきです。待っていても正社員の打診は少ないです。
これは好みの問題なので、ハロワだろうと求人サイトだろうとどこでもOK。
相談する際に「いずれは正社員にして下さいね」と念を押しておけば、それを見据えた採用枠の提案があります。
その際に気を付けるのは、
・何か月の試用期間になるのか
・非正規期間から正社員に切り替わる契約はどうすればいいか
こういう話をしておくことです。
雑な会社だと「ああ・・いずれ正社員にするよ」みたいな採用でなあなあにされるので。こういうところは、人材会社は許さないですね。
人様の人生がかかっているので、正社員になる道はしっかりアシストしています。
ぼくがDODAなどを使った時も、最初は非正規・後から正社員など話を詰めてもらって安心できました。
こういう契約を結ぶのも、ある一定の経験があると有利です。もし自分で何かを契約したり、採用までの手順を詰められない方は人材サービスを頼りましょう。
マンツーマンでやってくれるのは、やはり人材コンサル会社やアドバイザー付きの求人サイトです。
中卒から正社員になるために、今一度振り返って足りなかったところをカバーしてみて下さい。正社員になるのは、段取りを踏めばすぐなので応援しております。
派遣営業マン厳選!おすすめ求人&エージェント

派遣&転職エージェント選びのポイントは、登録して実際に話を聞きつつ比較することです。
各求人会社によって、時給に差があることはこちらで解説させていただきました。 給料・時給は仕事でのモチベーションとなるため、できるだけ比較して好待遇の条件を選ぶことが重要です。
そのため派遣営業マンとして実際に働くぼくが、同業としてオススメ派遣サイトを選んでおります。
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リクナビネクスト【未経験者にも強い】
未経験者からでも採用されやすいため求人サイト利用者の8割に利用されているリクルート系列の総本山。
フリーターはもちろん、現役の正社員向けに網羅された非公開求人は登録することで全て見ることが可能です。
ぼくの派遣事業所に来られるスタッフさんのアンケート結果でも良く使っていた求人サイト№1でした。
登録と同時にリクナビ系列のアカウント取得になるため、グッドポイント診断(登録必須)も使えるようになってオトク。派遣以外の通常求人でも就活する予定なら外せないですね。
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DODA【相談しながら仕事を探せる】
キャリアコンサルタントさんのレベルが高いDODAのサポートが非常に良いです。
成長企業の筆頭格であり、コンサルタントさんがしっかり教育されているため就職しやすいですね。
もし転職に悩む30代の方であれば登録で見れる非公開案件だけでも聞きにいかれると違います。 資格・スキルがある方はもちろんフリーターでも、バイトを職歴として見てくれるため充実感は得やすいのでオススメです。
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リクルートエージェント【職歴はあるけど活かし方がわからない方向け】
リクナビネクストのエージェント版というポジションです。上記2社と同じように、実際にお世話になりました。
取り扱う求人は少なくなりますが、現職場(ハケン事業所)への求人紹介はここで見つけています。無職だったのですが、経歴なども一緒に作成してもらい感謝感謝。
上記2社の求人に納得できなければ、抑えとして利用されることをオススメします
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知名度のある会社ほど、企業側も予算を組んで出してくれるので使わない手は無いです。
スキルや資格を条件に紹介してくれるところもあれば、相談して人柄を見てくれるところなど様々。そのため、まずは登録しないと分からないことも多いです。
まずは登録して見られる非公開求人をチェックして、そこから進むと意外と早く仕事が決まるのでまずは行動を起こして良い転職を決めちゃいましょう。