「登録しなきゃ非公開求人が見れないなんてケチだなー」
人材サービスを利用していると、「登録された方には非公開求人をお見せします」という触れ込みを多く見かけますよね。求人サイトでも派遣会社でも、だいたい似たように仕事を隠しています。
しかも、どのサービスもおおよそ8割くらいの非公開求人を隠し持っています。見ている側として、「おいおい・・ケチだなー・・もっと公開しろよー」と思うはず。
もっと公開した方が仕事に応募してくる人が増えるのに、なぜ8割も非公開にされているのか。派遣営業のぼくが、同業者視点で暴露しておきます。
前提:常時公開求人より<<<非公開求人
ちなみに、常時公開されている仕事について軽く触れておきます。だいたい常時公開されている仕事は、「誰に応募されても良い仕事」と思っておくといいです。
うちの派遣事業でも、公開している求人は誰にでもお願いできる物にしています。というのも、派遣アドバイザーや先方企業の面接官が人材を吟味するのに時間をかけなくて良くなるからなんですね。
公けにしているだけで、圧倒的に応募数が上がるのはどの求人サービスも同じ。
それでも、仮に報酬が安くても働きたいと言ってくる人がいるなど、少し条件面で弱くても応募されるという考えが業界全体にあります。
求人を見ていても、常時公開されているものには興味がわかないという人が出てくるのもこういう理由にあります。
では、逆に非公開求人になっている仕事の特徴を暴露しておきますね。
1. 会社の動向を、他社に知らせないため
必要な人材募集を公開することで、「会社としてこれから何をしようとしているか」がバレる恐れがあります。
業務内容など詳細を公開して、それが他社に知られると思ったら隠したくなるのは仕方がありません。企業秘密というやつです。
また、直接先方の担当さんから聞いた話だと、会社の経営状況が追加採用の枠を見れば既存の従業員に知られるからという理由もありました。
動向がわかりやすいところは、なるべく隠す意図が各社にあると思って間違いありません。
2. 他会社に直接営業をかけられる恐れを避けるため
また、同業間で仕事の奪い合いになることを避けている部分もあります。これはやや人材会社の都合も入りますが、企業側にもメリットはあります。
たとえばA社で公開しているというだけで、B社から「ウチの人材スタッフも使ってくれませんか」と営業を受けることがあるわけです。
こうなると、紹介している人材業者としては仕事を奪われる恐れが出てきますよね。同時に、企業側も色んなところから営業をかけられ迷惑になる図もあります。
応募してくる人材の応対の手間を省いても、けっきょく他社から営業されては手間が増えるだけ。
そのため、企業側が他社からもスタッフを欲しがれば別ですが、こういった理由もあり原則非公開にする会社も多いのです。
3. 「効率的に人材を投入する」ための非公開求人
いちばんの理由ですが、効率的に人材を紹介することが目的にもなっています。一度、人材業者に登録してもらってどんな人物なのかを判断してもらうわけですね。
企業は面接を通して、人材のスキルや中身を把握する時間が限られています。そのため仲介業者(人材サービス)に頼むわけです。
これにより、一定の条件を満たす人材が現れるまでは、求人サービスに丸投げしていることもしばしば。(なかなか採用が決まらない会社はこういうケースにもなっているわけですね)
同時に、人材サービスの会社はしっかり人材を吟味してピンポイントで送り込まなければ「あの会社は誰でも送り込んでくる」と企業に評価を下げられてしまいます。
そのため、ある程度の条件を満たした人にだけ、直接的にスカウトやオファーを出すという仕組みがあるのです。非公開だからこそ、効率的に人材を取れるのも隠されている理由です。
非公開求人の中でも、じぶんに望みのある仕事をもらう方法
今回は、非公開求人はなぜ存在するのかを書かせて頂きました。読まれた方は、「じぶんも非公開求人から仕事をもらいたい」と思われた方もいるはず。
そこで非公開求人をもらうための方法としてオススメなのは2通りです。
- 求人サービスに登録して、スカウトやオファーを貰う
- エージェントに登録して、直接じぶんに合った求人を教えてもらう
このどちらかになります。
スカウト系のメールであれば、リクナビNEXTに登録して経歴を書いてスカウトメールを受信すればOK。中には、じぶんにチャンスが無いと思っていたような業種も出てくるのでオススメですよ。
エージェントで直接相談して非公開求人を知りたいなら、DODAは非常に優れています。こちらはスカウトはもちろん、コンサルタントがつくので経歴に自信が無い人でも話す中で見合う仕事を紹介してもらえる仕組み。
こうやって、非公開求人に近づけるように就活を進めれば30代であろうと良質な案件に出会えるのでぜひ活用してみて下さい。