「努力をしろと言われても頑張れない」
企業に派遣され仕事を始めた方の中には、「努力が足りない」と言われている人もいます。「働いていると周りから必ず言われる」という人もいますよね。
ぼくも、先輩から「努力をしろ」と言われてきました。どないせーちゅーねん・・。そう思うこともしばしば。
ですが、40歳にもなると20~30代のころは「努力の方向性」ということを意識したことがなかったという事実に気がつきました。「努力の方向性」を誤ると、努力ができなくなるのも当然であるという話をします。
仕事に対して努力ができる人とできない人の差
手っ取り早く努力をしようと思ったら、まずは方向性を確認すること。これに尽きます。
この方向性とは、「目的に向かうためのゴールへの道筋」と捉えて下さい。
たとえば北海道に行きたい旅人が、南に向かって進んで行ったらいくら歩いても北海道にはいけませんよね。だけど一生懸命に北海道へ行くために頑張っているのが本人。
笑い話ではありませんが、仕事の世界に置き換えると実際にこういう頑張りをする人はいます。それに気がつかず成果が出ないと、いくら頑張っても・・という努力を諦める思考になりがち。
ぼくが見ている限り、働かれている方ってみんな頑張ろうとしてるんですよね。だけど同時に、努力の方向性をミスってしまうがために、途中で努力を諦めてしまう。
「努力をしろと言われても無理なんです」
こう考えがちな人は、たまたま方向性が違った向きになっていると考えるべき。努力できる人は方向性を誤らないから北海道にたどり着けますし、どんどん目的地に近づくことでやる気が倍増するわけです。
この方向性をどれだけ早く見極められるかが、努力ができるかできないかの差につながると覚えておくと良いです。
派遣スタッフさんから見る努力の具体例。
ここで具体例を挙げておきます。ぼくの勤める派遣事業所から派遣された男性の話です。
「派遣先で努力が足りない」と責められる男性がいました。彼の場合は、データーベースのエンジニアをされているのですが職場では「努力しろ」と言われ続けて参ったそうです。
特にサボっているわけでもなく、勉強熱心。しっかり勉強もして新しいプログラム言語も学ぶなど意欲的。だけど、仕事がなかなか進まず上の人から「努力が足りない」と言われていると相談されたわけです。
しかし、彼の話を聞いていて一発で問題がわかりました。彼の場合は、確かに頑張っているのですが・・。
まさに努力の方向性を誤っていたのです。
それは、業務で使うプログラミング言語は勉強しているけれど、さらに新しい言語も学習していたわけですね。確かに、企業にしてみれば言語は複数扱える人材でいてくれることに越したことはありません。
ただ彼の場合は、業務で必要な言語の勉強も、新しい言語も50:50の割合で勉強していました。
彼の「オールマイティーな人材になる努力」は惜しみなく買われるポイントなのですが、今必要な努力は業務用の言語です。
この優先順位が間違っていたがゆえに、「今は使わない言語も勉強する」という方向に進んでいました。すぐに「今すべきことだけに努力を注ぎましょう」というと、彼の仕事ぶりも変わります。
そして企業さんからの彼に対する評価も上がったわけです。
こういう間違いは、誰かに言われないと気がつかないモノ。至って真面目な彼は、「じぶんは努力をバリバリこなしている」と思い込んでいたのが不味かった・・・。
彼のように気がつかない間に、間違った努力をしていないか点検するクセをつけることは必要です。
意外と、「じぶんの努力にミスは無い」と盲信している人がいるのが実情ですから。
努力の方向性は、第三者に教えてもらうとすんなり聞き入れられる
努力の方向性に狂いが無いかを知るには、じぶんの中で仕事が上手く行かないと思った時に相談することです。これは誰にでも構いません。あなたの仕事を客観的に分析できる人なら問題ありません。
誰もいなければ、キャリアアドバイザーの人など、働く環境をサポートしてくれる人もいるので頼るといいでしょう。
「努力をしているのに、なぜか努力をしろと怒られる」
こう感じている人ほど、第三者に聞くのがいちばん。仮に上司に間違いを指摘されても、「いやみったらしい」とか個人的な感情が入りやすくなりますのでw
たとえば派遣会社や転職エージェントで相談されてみると対策になりやすいです。仕事を開始した後に問題があっても、企業側がアドバイザーや派遣営業を通してやんわり伝えてくれることも多いで。
第三者を通すので、角が立つことも無いのは便利です。
「30代にもなって仕事の相談なんか・・」とむかしのぼくは思っていましたが、企業とじぶんの間にできる相談相手がいることは、努力点検に有効だと思っています。