「いずれ機械化されて無くなる仕事はやりたくない」
「ロボットがやることになる仕事のスキルを伸ばしても仕方がない」
派遣登録に来られる方の話を聞いていると、将来を不安視してか冒頭のようなことを言われる方もいます。けっこう調べてる方も多くて、将来に繋がる仕事を探す意味でもおっしゃられているのでしょう。
確かに、単純労働などは「ロボットが代わりにやる世界がやってくる」と言われてます。ぼくも、調べていて雇用と機械の問題は今後はさらに語られることになると感じますね。
ともすれば、どうせ機械化される仕事はやらない方が良いという方向に進みがち。
じゃあ、どんな仕事が機械化するので辞めた方がいいのかという話なのですが、意外と機械化されると言われている仕事ほど人じゃないとダメなケースも多いのです。
派遣に限りませんが、機械化されると言われている業界の担当者さんと話したことをまとめておきます。
「じぶんはロボットがやるような仕事しかできない」と落ち込みやすい人ほど、目を通されるといいですよ。
「機械化で不必要になる職業」と言われている仕事ランキング
これはアメリカの調査で出された今後無くなっていく仕事リストです。主には、機械に任せてしまえば人間がやる必要はないという判断の元に作られた物。
おおよその話なのですが、確かにロボットが実用的になりAIが発達すれば人に代わることは可能であるとぼくも思っています。
小売店で販売をされていたり、会計士をされている方としては不安ですよね。ぼくのやっている派遣の仕事なども、求人サイトが優秀ですし・・無くなってもおかしくはないです(汗)
でも、これら機械化で無くなると言われながらも、けっきょくは残る仕事も多く含まれているんですよね。ランキングに掲載されているから避けるべき仕事と考えるのは早合点。
企業の方に飲み会の席で伺った話をしてみます。
「顧客から個人を覚えられる仕事」は無くならない
「無くなる無くなる」と言われつつも、「けっきょく残る仕事も多くある」という考え方もできるんですね。その理由は、「顧客から個人を覚えられることで仕事になっている」ものも多いからです。
例えば、介護の世界などはロボットが参入してくるなんて言われていますが、正直なところ利用者からしてみればマシーンに扱われる人生なんて嫌なわけです。
ぼくは介護の世界で働いていたこともあるのでわかりますが、介護の本質は人と人の触れ合いです。確かにロボットが変わってくれた方が楽なんですが、そうなると触れ合いという本質が無くなる。
それよりも、毎日のように接してくれる親しめる人間の触れ合いがニーズとして必ず残ります。実際にぼくも介護をしていたころは、名前を覚えられて利用者のお年寄りから大事にされていました。
これは他業種にも言えることです。ランキングには、セールスマンがいなくなるように書かれていますが、あまり現実的ではないという企業さんもいました。
飲食などの場合、一気に機械で料理を作ってレーンに流してお客さんに届ければ便利で人材が不要です。実際、やろうと思えば近い将来にできるはず。
ですが、そんな料理を食べて美味しいと感じるかなんですよね。
「うわー、やっぱり料理人の手作りは美味い!」と思っていた人が、「機械の作った料理もやっぱり最高だ!」となるかと言えば微妙です。有名シェフだから売れている店もあるくらいです。
これは、料理の付加価値の問題ですが、実際に美味しいかどうかは作られるまでの過程にあるんですね。正直、寿司ロボットが握るより職人が握った方が「っぽい」じゃないですか。
この「っぽい」は重要で、人がやってることそのものに付加価値がついてるからお金になっているのです。
「あの有名シェフが」という話などが物語るように、個人が覚えられたり人でなければいけない付加価値はロボットには奪えません。これが、奪えそうで奪えないロボットの弱みでもあるのです。
ロボットに完全に切り替わると思われる業種はもちろんある
逆に誰がやったのか、全く認識されない仕事などは消える可能性が高いという話も聞いてきました。
身近なところだと「レジ打ち」などは該当してくるそうです。「あのレジの人に打ってもらうことで買った気になる」といった人の強みが特にないのは厳しいですからね。
今でもすでに、じぶんでレジを通すサービスなどができているように、今後もロボット化は進むと思われます。
こういう仕事になると、人が不要になるというのは現実的。企業側も、人材コストを削るためにロボット使用は想定してしまうと言っていました。
そういう意味で、後になって「あの人じゃないとダメ」と言われない仕事は厳しいとも言えるのです。この見極めをしていくと、仕事の選び方にも変化は起こるでしょう。
このままだとロボットに奪われて悲観的な未来・・という話なのですが、実はそういう話でもない話もします。これ、書いていいのかわかりませんがw
とはいえど・・現実化するにはまだまだ先
ここまで「ロボット化する仕事」について話をしてきましたが、とはいえ現実化するにはまだまだ先だというのが企業関係者の見解です。
なぜなら、「ロボットに奪われる仕事」というテーマそのものが社会に向けられたコンテンツとなっているからです。ブームと言ってもいいくらい今は「機械やAIの時代が来る」という話が盛り上がっているんですね。
自動運転などもテクニカルな部分で注目を浴びています。
でもこれらは、その業界に注目を集めて投資してもらうためのメディア戦略とも言われています。ロボット開発に興味を国全体で向けてもらえば、それだけで株価や投資の世界にも影響が出ますからね。
関連する書籍なども売れますし、テクノロジー分野で働いている人は潤うというわけです。
実際、自動運転の開発が進みつつも、これから短期間で「運転しなくていい世界」を実現させるには法律などの面から整備に時間がかかるわけです。
これらが半世紀単位など、長期的な話ならロボットが仕事を奪う未来も想像できるのですが。
そういう意味で、あまり情報に踊らされること無く今ある仕事をコツコツとこなすことも大事だと言えます。
以前ぼくは、工場仕事はそう簡単にロボットに奪えないと書いていますが、まさに細かい部分などを含めればまだまだロボット化は難しいのです。(工場仕事を機械化させる難しさ)
悲観的になって機械に奪われることを考えるより、仕事をこなしてその時代にある職業をやればいいと思うんですよね。ぼくも派遣営業をしていますが、ロボットに奪われないよう人として会話やコミュニケーションを大事にした仕事に取り組もうと思います。
と言いつつ、求人サイトを活用した方が便利に思える人がいるのも確かですw 「派遣なんか行くより、求人サイトの方が早いから」という意見もごもっとも。
ぼく自身もオススメ30代向け求人をまとめているので、よろしければ活用されてみて下さいませ。(求人サイトに仕事を奪われそうw)