経費なのに自腹を切らされていませんか?
よくあることなんですが、会社の経費になるはずの費用を自腹で支払っている人がいます。特にフリーターの方に多いのですが・・。
でも、当事者が支払っていることに気づかないのが一番の問題。
なぜなら、経費を自腹で支払う=給料が減っていると解釈できるから。
もしここをお読みの方で、「これは会社が支払わないとおかしな話では?」と思いつつ自腹を切っているケースがあるなら要注意。
はっきりいうと、そういった会社はブラック体質も含んでいるため危険です。どういった物が経費扱いできるのか、解説させて頂きますね。
僕は人材紹介の仕事をしているのですが、働いているとダメな会社の情報がわかるので助言させていただきます。
フリーターにありがちな自腹経費の実態と問題点
フリーターが支払っている自腹経費について確認していきましょう。もし該当するものがあるなら、考え直す必要があります。
(参考リンク:やさしい必要経費の知識)
交通費が支払われない
正社員になると交通費は支払われるのですが、バイト雇用だと交通費の支給がないというケースはよくあります。
一般的にバイトに支払わないことが基本になっていることが多いので、バイト=交通費ナシという認識でいる人もいますが・・。
しかし、これは会社の都合によって変わるので、支給されるのであれば自腹を切る必要がありません。
正社員になれば交通費は給料に上乗せされるので、あまりにも長距離を移動してバイトに行っているのであれば考えた方が良いですよ。
携帯電話での連絡代
なぜか業務中の連絡を、自分の携帯電話で行って、支払われないケースもあります。電話代だから少額と思うことなかれ。
1回電話をするだけでも20~30円は普通に飛びます。時給で働くフリーターが、そのお金を出していると考えると・・。すぐに最低賃金を割ってくることは容易に想像できますよね。
僕も、ファミレス時代などにバイト先に定期的に連絡を入れるように言われた時期がありました。
なぜかと言うとシフトがギリギリまで決まらず、前日に確認とかありましたから・・。
こういったやり取りでも数十円は普通に消えるので、本来は請求でもしたいのですが。微妙な金額なので、言うにもいえず・・。フリーターの身分的な弱さを実感しました。
飲み会は交際費
会社の飲み会って、今頃は上司に奢られることがありませんよね。そのため、自腹で支払って参加している人も多くいます。
特にフリーター身分で参加して、3000円~5000円も会費として取られては・・。1回のバイト代が軽々と飛んで行きますよね。
「付き合いだから仕方がない」と思いつつも、強制参加させられるのであれば、ふつうなら交際費などの経費になります。
フリーターの損な一面はこういうところに出ると思うと、何だか搾取されてきた自分にイライラするんですよw飲み会の文化ってどうなのかなと考えさせられるばかりです。
ミスや失敗を補うため
仕事上で起こったトラブルに、自腹で対処するのはおかしいです。僕の勤めている人材事業所にも、会社で自腹を切らされているという人が相談に来るのですが。
例えば、ちょっとした備品も老朽化で使っている最中に壊れたりするんですよね。
それにも関わらず、使っていた人が壊したんだと責められ、弁償させられるということも・・。
これはおかしな話で、会社側が経費として備品を買えばいいだけなんですよ。
ミスや失敗を補うための自腹は、このケースに限らず多いのではないかと思うばかり。みんな無知なのを利用されないよう注意してください。
職場の命令で買った物
「ちょっと○○を買っておいて」と上司に頼まれた時、それは経費として請求できます。しかし、あまりにも微妙な値段の物って、人ってなぜか請求しづらいんですね。
例えば、「会社で必要な資料をCDに焼くので100均で買っておいて」。こう頼まれた後に、100円を請求することを「別にいいですよ」と断ってる人もいます。
いや、それでも100円は支払ってるからって話なのですが。会社側も、なぜか100円くらいならという意識だったりするので、これは良くないこと。
職場からの命令なので、それは誰が何と言おうと経費。この認識は忘れないで下さい。
自社商品の購入
これもよくある自腹の話ですが、フリーターなどバイトの身分でも、自社商品を買うように頼まれることがあるんですね。
コンビニなどは一時期問題になりました。クリスマスケーキや、恵方巻といったもの。これらを週3日のバイトなどに、買うように頼んでいたんですね。
人間関係もありますし、周りが買うのに自分だけ買わないとも言いにくい。こういう空気でフリーターは損をさせられるということです。
社会問題にもなったことなので、きっぱり断る勇気を持たないといけません。
研修参加費や勉強代
会社によっては研修やセミナーなど、勉強をすることを求めてきます。スキルアップのために会社が求めるのは仕方がないことですが、そのための費用を持たないところは非常に多い。
一般的に、事業をやっている人たちはこういった費用もすべて経費計上しています。それにもかかわらず、会社がバイトたちに自腹を切らせるのはさすがに問題がありますよね。
僕もビジネスマナー研修など、ファミレスバイト時代に行ったんですけどね。
研修費は支払わなくてもいいのですが、移動費や休日を潰されたので微妙な気持ちになったのを今でも覚えています(怒)
なぜ1円でも自腹を切ることがダメなのか
細かいお金の話をしていますが、1円でも自腹を切ることを、人材紹介の仕事をしている身として推奨できません。
その理由について触れておきたいと思います。1円くらいなら・・と思われても、断固警告していきます。
経費の自腹とは、実質的な減給
経費になるはずのお金を自腹で払うのは、実質的に考えると減給されています。仮に100円の物を頼まれて、自腹で購入したとします。
本来なら会社の経費なのに、自分の財布から減ると、マイナス100円。時給から100円減ることをイメージすれば分かりますが、かなり痛い減給ですよね。
こういったことがフリーターの世界では意外と起こっているのです。僕もフリーターをやっていた身なので分かるのですが、知識不足で当たり前に思っていた節があるんですね。
気をつけておけば、実質減給の罠にはまらなくなるので注意しましょう。
経費も負担できないのはブラック体質に繋がる
本来なら経費にできるのに、その金額も負担できないのであれば・・。それはブラック体質に繋がる問題ですよね。
特に、会社経営している方々とお話していて思うのは、危ない会社や経営がヤバいところほど、うやむやにして従業員に負担させているという点。
人材紹介の会社で働いていると、こういう話が聞けるので、改めて正社員にならないとヤバいことは多いと感じます。
経費を自腹で払っているような会社は、今がブラックじゃなくてもいずれ他の事でブラック化すると考えておく方が良いと言えます。
確定申告をしている会社員、バイトは少ない
ちなみに、確定申告をすれば、経費として認められるので、雀の涙でも取り返せるなら・・と行っている人はいます。
しかし、確定申告は本来、会社員やバイトには必要がなく、経営者や自営業者がやることなんですね。
面倒臭いので、そもそもやらないという人がほとんどです。だからこそ、自腹で支払うことは避けなければ、結果的に損するばかりと警鐘を鳴らしています。
正社員に転職した方が経費が支払われやすくなる理由
ちなみに正社員に就職した方が、経費の支払いが行われやすくなります。
僕もこれは正社員で働いてみて、フリーター当時との格差を感じているところです。
経費を正社員にだけ適用する会社が多い
「正社員とバイトの差」として、経費扱いを正社員にだけ適用している会社も多いです。これはバイトにしてみれば、たまったものではないのですが。
ここを読まれているフリーターの方でも、正社員だけ優遇されていると思っている人はいると思うんですね。
上で述べた、交通費なんかは基本ですし、住宅手当なんかもそうですよね。
バイトだからそれは仕方がないと思う反面、それなら正社員として働いた方が得と思わされる場面も少なくないのが現状です。
会社のお金を動かす権限が正社員には与えられる
大きな理由に、会社のお金を正社員は動かせることにあります。いちいち上から命令して、お金の使い方を指示しなければいけないと組織が動かないですよね。
そこで一定の権限として、正社員であるスタッフにはお金を使わせるようにしています。
そのため、正社員なら会社命令で一時的に自腹で払おうと、後で払ってもらうことができるんですね。(会社の財布から取りやすいポジションにいるので)
自分たちでお金を動かしていると、自分が立て替えてあとで会社のお金をもらえばいいだけなのですが・・。
これが権限の無いフリーターだと、いちいち「あのお金はどうなってますか?」と聞かないといけません。お金の話は嫌がる人が多いので、不利が多いのです(汗)
【結論】 経費を不当に支払わされる会社は転職すべき
まとめると、フリーターであろうと、不当に経費を支払わされているようなら、さっさと転職すべきということが言えます。
会社が支払うべき経費を、フリーター身分で払わされていると、以下のようなデメリットが待っているんですね。
- 企業がブラック体質なら巻き込まれる不都合も増える
- 当たり前のように自腹出費することが前提になりやすい
- 自腹は実質的に減給処分を受けているのと同じ
こういった不都合が常に起こっているということです。もしこういった問題がストレスになっているなら、早急に正社員として働くことを考えた方がいいでしょう。
お金のことでストレスになるのは、せっかく働いている意味がなくなるので。転職はそのためにもおすすめです。